13連勤の中日を通過。世の中、オレより仕事がキツイ人はごまんとおろうが、それでも3ヶ月連続で13連勤がある人はそうそういないんじゃないだろうか。
が、素晴らしいことに想像以上に結果として現れつつあるため、ムカつくことに仕事に向かう意欲が結構ある。何事も上手くいかなければつまらないし、上手く行けば愉しい。どうせしなければならないなら、愉しい方がいいに決まってる。
だからいいはずなんだが・・・釈然としないのは何故。
■ 11.14の衝撃
MONOBRIGHTにヒダカトオル(ex BEAT CRUSADERS)が加入
オレの知ってるmonobright、完全終了のお知らせ。
大阪でのイベントで発表された追加メンバーは、まさかのビークルのヴォーカル、中洲産業大教授のヒダカトオル氏。しかも正式加入。
100人中99人は「ヒダカトオルとmonobright」結成と思うだろうな。
追加メンバーだとしても、「受け入れる側の格」という物があるだろうに。THE VERBSに奥田民生が正式加入とは訳が違う。
事実上のフロントマン二人体制。事務所の先輩で実績抜群の15歳年上に気を使わず傍若無人に振舞える訳がなかろーて。しかもキーボードで加入ってことは、今後しばらくは新譜メインってことだろ。旧作ほぼなし構成か。
まぁ、これまでCDセールスでこけっぱなしだからてこ入れせざるを得なかったんだろうが、てこ入れの手法がプロ野球的。弱小チームがFAで有能な選手兼監督を招き入れたようなもんだな。
なんかもう音楽性がどう変わるとか論じる以前の問題。「今後の作品を聞いて」とかはない。「第一部・完、monobright先生の次回作にご期待ください」で第二部はないというパターンだろ、コレ。
こっちは必死で見切らずに見守ろうとしてるのに、むしろ積極的に見切るネタを提供し続けてくるとは、前代未聞のバンドだわ。
■ monobrightについて考える
個人的にはダカさんはかなり好きなアーティストである。何より、その内容はともかく、「考え」があり、「思想」がある。それが好みか否かは別として、まずそこが尊敬できる。そして、個人的にその「思想」は自分の考え寄りであるので、尚更だ。
思想というと堅苦しいが、もっと単純化すると「夢」とか「理想の姿」とも言える。こうなりたいとか、こういう音楽を鳴らしたいとか、そういう至極単純なモノ。そこからブレないバンドはまず見てくれがカッコいいし、聴いてて安心感がある。
一方で、ブレっぱなしの迷走しっぱなしながらも、自分の持つ「理想の姿」だけはブレずにもがき続けるバンドもある。曲調が変わったり、メンバーが増減したり、ソロで動き始めちゃったり。それでも、理想はブレずにそこを目指し続ける。迷走してもそれを一旦昇華させ、消化し、生かす。その迷走の中でも、理想を共有し支え続ける人が付く。結果、スタート地点から直線上ではないにせよ、格段の進化を遂げるバンドもある。
で、今回のMONOBRIGHT。
まず、ここ最近は「迷走」と言い切っていいと思う。技術的な向上で洗練したものの、当初の荒々しさは消え、ベタなポップにまとまってしまった。少なくとも、スタート地点からの直線上にはいない。当初感じられた「このバンドだから聴ける音」や「このバンドだから観れる画」は無くなり、新たな試みを始めるほど、凡庸に落ち付いていった。
10月13日のライブはその極致だった。
一方で、そのライブで辛うじて見えたのがこのバンドの軸であった。それが、「Vo.桃野陽介」。彼がやはりバンドの中心であり、彼の方向性に応じてバンドは姿を変えるのだ、と。その一端をいくつかの曲から見出すことが出来た。
その彼が「迷走」しているのだと思えば、10月13日に見た姿は理解ができた。文字通り、彼は迷走しているのだろう、と。
それなら、その迷走の行く末を観ようじゃないか、と思えた訳。これまで、迷走の果てに進化したバンドを観る機会があったことも、その思いを喚起させたひとつの要因である。が、正直言うと、一度惚れ込んだバンドを早々見切りたくないという思いのほうが強かった。見切らずに今後も観続ける理由はないか。それを探した結果出たのが、「バンドの軸の迷走の行く末ウォッチ」であった。
そこに、冒頭の「ダカさん加入」である。
ダカさんの「思想」は確固たるものである。それを補強する実績もバックにある。その思想と実績は、迷走するバンドの軸を飲み込むに足る、強力なものだ。
そしてそれは、ダカさんが書いた「乗っ取る」意志の有無を別にして、バンドに侵食する。それはプロデュースするだけでも十分なのに、まして曲を書くなら尚更。実践するうちに、知らずと身についていってしまう。
確固たる思想や強力な実績は、迷走するものにとっては貴重な拠り所になる。それは、修士論文を書くためにたくさんの本を読んでは拠り所にしてきた身には痛いほどよくわかる。もちろん、そこから自分の理論を導き出すのが目的ではあるが・・・ミイラズも歌ってるじゃないか。「模倣だサンプリングだの固まりで新しいものが出来上がっているんだそうで」って。
ただ、それがタダの「援用」や「寄せ集め」に終わることも少なくない。
まして、コレといった軸や方向性がなければ、上述の楽な方向で体裁を整えてしまうことが多い。
これをmonobrightに当てはめると・・・・・・・・・
今回の発表は、方向性がプレたバンドの軸を「追加」という体で交換し、処置した形に他ならない。
オレの知っている、惚れ込んだ軸は、少なくとも違う形に変容するだろう。
だからこそ、「オレの知っているmonobright、完全終了のお知らせ」なのである。
もちろん、もしかしたらすごい方向に進化するかもしれない。その可能性はゼロではない。
だが、オレが見て「素晴らしい」と思える形になる可能性は限りなくゼロになった。
残念ながら、「見切り時」である。
とりあえず、このIEの携帯電話のブックマークからは削除しておいていいだろう。ダカさん加入で、sれなりに露出は増えるだろうし、自発的に見る必要もなくなったし。
■ 今日の一曲
0.8秒と衝撃。『POSTMAN JOHN』
シンガーソングライターとヴォーカル(か?)の女性の2人組みのユニット、0.8秒と衝撃。
PV見ればわかるが、正式メンバーが楽器を持ってないという、その時点で衝撃的な編成。
作りこみまくったデジタルロックに映えるヴォーカル。破天荒さに、妙に冷たさを感じる曲。
この曲だけ聴くと狂気を感じるが、スローな曲だと一転するのも面白い。
シンガーソングライター、PVでうねりまくってんな。ライブとかどうなんだろ。